ECD/暮らしの手帖

暮らしの手帖

暮らしの手帖

読んだ。
本当は、「天国よりマシなパンの耳」を買うつもりだったのだけど売ってなかったのでこちらを購入。その店では、ECDの前作「FINAL JUNKY」に"ECD新作!"という説明文を添えて面だしで売っていた。しっかりしろ。今回も半自伝的な内容で、幼少期からロックに目覚めるまで、アル中期、そして近年の恋人が出来てから結婚に至るまで、が描かれている。ECDの前二作 (”失点 イン ザ パーク”,"いるべき場所")と内容が被ってるところも多い。特にアル中期が秀逸で、静かに静かに狂っていくECDに読みながらこちらまで酩酊してしまう。行動や思考が不連続でバラバラで、不安定で、そうしてゆっくりと社会規範から外れていく様はそれこそ独楽のようで、少しだけ美しくもあった。狂っていた人が、狂っていた時の自分を淡々と描く、それ自体がもう狂っていて、読んでる間怖かったけれども、それ以上に面白くて、ぐいぐい読めた。